
保護犬との出会い方には、自治体、保護団体、譲渡会、インターネット募集があります。
初めて迎える場合は、写真だけで決めず、譲渡条件や普段の様子、トライアルの流れまで確認することが大切です。
この記事では、4つの探し方と申し込み前の確認、譲渡までの流れを、我が家の経験を交えて紹介します。
費用の詳しい内訳は、別記事『保護犬の初期費用と迎えた後にかかったお金|実際に8万円以上かかったリアルな内訳』でまとめています。
この記事でわかること
- 保護犬を探せる主な場所と、それぞれの特徴
- 譲渡条件・費用・トライアルで確認したいこと
- 譲渡会や面会で、犬と譲渡元に確認したいこと
- 自分の住まい・留守番時間・家族構成に合う犬を考えるポイント
保護犬との出会い方の基本

まずは、保護犬に出会える場所を知ることから始めましょう。
出会い方はいくつかありますが、どれが正解というよりも、自分の住まい・家族構成・生活リズムに合う方法を選ぶことが大切です。
迷ったら、次の項目を参考にしてみてください。
自分はどのタイプ? 希望に近い番号を選んでみよう!
複数当てはまる場合は、気になる方法をあわせて確認しましょう。
- 地域の譲渡制度や流れを知りたい
- 犬の普段の性格や生活を詳しく聞きたい
- 実際に会ってから考えたい
- 広い範囲から探したい
それぞれの出会い方には、向いている人や確認しやすいことに違いがあります。
希望別|向いている保護犬との出会い方
- を選んだ人:自治体の動物愛護センターを確認
- を選んだ人:保護団体の募集情報や預かり家庭の説明を確認
- を選んだ人:譲渡会や面会の機会を探す
- を選んだ人:譲渡情報サイトやSNSも確認
| 出会い方 | 向いている人 | 確認しやすいこと | 注意点 |
|---|---|---|---|
| 自治体 | 地域の譲渡制度を知りたい人 | 譲渡条件、講習会、地域の流れ | 募集頭数や情報量は時期によって変わる |
| 保護団体 | 犬の性格や生活の様子を詳しく知りたい人 | 普段の様子、トライアル、相談体制 | 団体ごとに条件や費用が違う |
| 譲渡会 | 実際に会って雰囲気を見たい人 | 人への反応、スタッフの説明 | 会場では緊張して本来の性格が出にくいこともある |
| ネット募集 | 広い範囲から探したい人 | 写真、募集条件、医療情報 | 写真だけで判断せず、譲渡元の確認が必要 |
初心者の場合は、いきなり申し込むよりも、まず自治体や保護団体の譲渡条件を読み、譲渡会や面会で話を聞く流れがおすすめです。
保護犬を迎える前のセルフチェック
保護犬を迎える前に、今の暮らしで無理なく続けられるかをチェックしてみましょう。
当てはまる項目をチェックしてみてください。すべてにチェックが入らなくても構いませんが、 迷いが多い項目は迎える前に確認しておくと安心です。
・チェックが多い場合:保護犬を迎える準備を具体的に進めやすい状態です。
・チェックが少ない場合:すぐに申し込むよりも、まず生活環境や家族との話し合いから始めるのがおすすめです。
我が家も迎える前は、最初に支払う譲渡費用を中心に考えていました。しかし、実際にはケージやクレート、トイレ用品、ペットシーツ、フードなど、迎えた当日から使うものも必要でした。
さらに、迎えた後には通院が必要になる可能性もあります。セルフチェックでは、譲渡費用を払えるかだけではなく、「初日に必要な用品を準備できるか」「急な通院にも対応できるか」まで確認しておくことが大切です。
譲渡時の費用だけでなく、用品代や継続的な生活費・医療費も見込んでおきましょう。詳しい費用は別記事で紹介しています。
自治体で探す方法

保護犬との出会い方として、まず確認したいのが自治体の動物愛護センターや動物管理センターです。地域によって名称は少し違いますが、保護された犬の譲渡情報を公開していることがあります。
自治体によっては、譲渡条件の確認や事前講習会の受講後に、譲渡対象の犬について相談・申し込みを行います。
条件には、住まい、年齢、家族の同意、飼育環境、経済的な余裕などが含まれることがあります。
東京都のように、譲渡前の講習会を受けたあと、譲渡対象の犬を確認して相談する流れを案内している自治体もあります。
自治体で探すときのポイント
- 住んでいる地域の動物愛護センターを確認する
- 譲渡条件を先に読む
- 講習会や予約の有無を確認する
- 犬の性格や健康状態を担当者に聞く
自治体によって、譲渡できる対象者や流れは異なります。住んでいる地域の案内を見て、わからないことは電話や問い合わせフォームで確認しましょう。
保護団体で探す方法

保護団体から探す方法も、保護犬との出会い方としてよく選ばれています。保護団体は、保健所や多頭飼育崩壊、飼育放棄などから犬を保護し、新しい家族につなぐ活動をしていることがあります。
団体によっては、犬を一時預かり家庭で過ごさせながら、性格や生活の様子を見ています。そのため、散歩の様子、留守番の得意・不得意、他の犬との相性、人への慣れ方などを具体的に聞ける場合があります。
初心者にとっては、保護犬の普段の様子を詳しく聞けることが大きな安心材料になります。
保護団体を選ぶときの注意点
譲渡条件、譲渡費用、医療費の扱い、トライアル期間、正式譲渡後の相談体制を確認しましょう。
条件が厳しく感じることもありますが、それは犬が再びつらい思いをしないための確認でもあります。
生活環境や相性を丁寧に確認し、質問にもきちんと答えてくれる団体かを見ましょう。
我が家は保護団体を通じて保護犬を迎えました。そのときに安心材料になったのは、費用の金額だけではなく、『その費用に何が含まれているのか』『迎えた後に相談できる相手がいるのか』を確認できたことです。
初心者ほど、犬の普段の様子、医療面、トライアルの流れを事前に聞けるかを見ておくと、迎えた後の不安を減らしやすくなります。
我が家が申し込み前に確認してよかったこと
我が家が保護団体を通じて保護犬を迎えたとき、特に確認してよかったと感じたのは、次の3点です。
- 譲渡費用に、医療費や検査費用など何が含まれているか
- トライアル中に困ったとき、誰に相談できるか
- 迎えた後も、犬の体調や行動について相談できるか
譲渡費用の金額だけを見ていると、団体ごとの違いがわかりにくくなります。
総額だけでなく、実施済みの医療処置や追加で必要になる費用も聞いておくと、迎えた後の出費を整理しやすくなります。
また、保護犬は新しい環境ですぐに普段どおり過ごせるとは限りません。
食事をとらない、トイレを失敗する、部屋の隅から動かないといった変化があったときに、譲渡元へ相談できるかも確認しておくと安心です。
申し込み前には、次のように具体的に質問すると確認しやすくなります。
- 現在までに受けている検査や治療はありますか
- 今後必要になりそうな通院やケアはありますか
- 留守番や散歩では、どのような様子ですか
- トライアル中の相談方法を教えてもらえますか
- 正式譲渡後も相談できますか
譲渡会で会う方法

実際に保護犬と会ってみたい方には、譲渡会に参加する方法があります。譲渡会では、複数の保護犬に会えたり、保護団体のスタッフや預かりボランティアから直接話を聞けたりします。
写真だけではわからない雰囲気を感じられるのが、譲渡会のよいところです。犬が人に近づくタイプなのか、少し怖がりなのか、静かな子なのか、元気な子なのかを見やすくなります。
ただし、譲渡会の場では緊張して本来の性格が出にくい犬もいます。会場での印象だけで決めず、普段の様子も必ず聞きましょう。
譲渡会で聞きたいこと
- 普段の散歩の様子
- 留守番ができる時間
- 苦手な音や場面
- 子どもや先住犬との相性
- 必要な通院やケアの有無
譲渡会は「その日に決める場所」ではなく、「気になる子を知る入口」と考えると、焦らずに出会えます。
ネット募集の見方

最近は、保護団体のホームページや譲渡情報サイト、SNSなどで保護犬を探す人も増えています。自宅にいながら多くの情報を見られるため、最初のきっかけとして便利です。
ただし、ネット上の情報は見やすい反面、写真や短い紹介文だけで判断しやすい面もあります。かわいい写真を見てすぐに申し込むのではなく、譲渡元の活動内容や条件を確認しましょう。
ネット募集で確認したいこと
- 譲渡元の団体名や連絡先が明確か
- 譲渡条件がきちんと書かれているか
- 医療内容や性格の説明があるか
- 譲渡費用の内訳がわかるか
- 対面やトライアルの流れがあるか
不安を感じたら、無理に進めないことも大切です。保護犬との出会い方で大事なのは、早さではなく安心して迎えられることです。
保護犬との出会い方と準備

出会える場所がわかったら、次は申し込み前の準備です。保護犬の譲渡では、犬を迎えたい気持ちだけでなく、「この家で安心して暮らせるか」を確認されます。ここからは、申し込みから迎えた後までの流れを見ていきましょう。
申し込み前の確認
申し込み前には、自分の生活環境を一度チェックしておきましょう。保護犬の譲渡では、住まい、家族構成、留守番時間、継続して飼育費を負担できるか、飼育経験などを聞かれることがあります。
これは応募者を疑うためではなく、犬と人のミスマッチを防ぐためです。たとえば、運動量が多い犬を長時間留守番の多い家庭に迎えると、犬にも人にも負担がかかります。
申し込み前に整理しておくメモ
保護団体や自治体へ問い合わせる前に、次の内容を家族で整理しておくと、譲渡条件と自分の暮らしが合っているか判断しやすくなります。
| 整理する項目 | 具体的に書き出す内容 |
|---|---|
| 住まい | ペット飼育の規約、飼育できる犬の大きさ、脱走防止対策 |
| 家族 | 家族全員の同意、主に世話をする人、旅行や入院時に頼れる人 |
| 留守番 | 平日と休日の留守番時間、最も長く家を空ける時間 |
| 散歩 | 朝夕の散歩を担当する人、悪天候時や体調不良時の対応 |
| 費用 | 初期用品、毎月のフード代、予防費、急な通院に備える金額 |
| 将来 | 引っ越し、転勤、出産、介護など生活が変わった場合の対応 |
すべてを完璧に整えてから探す必要はありません。ただし、「誰が世話をするのか」「何時間留守番になるのか」「急な通院に対応できるか」の3点が曖昧な場合は、申し込み前に話し合っておく必要があります。
団体へ問い合わせるときは、このメモを見ながら生活状況を伝えると、自分の家庭に合いやすい犬について相談しやすくなります。
費用については、譲渡費用だけで考えないほうが安心です。我が家の場合も、迎える前にはケージやクレート、トイレ用品、ペットシーツなどを準備し、迎えた後にはフード代や通院費もかかりました。
申し込み前には「譲渡時に必要なお金」だけでなく、「初日から必要なもの」「毎月続く費用」「急な病院代に対応できる余裕」まで考えておくと、迎えた後に慌てにくくなります。
ここで大切なのは、完璧な家庭を目指すことではありません。今の暮らしで無理なく迎えられる犬を選ぶことです。
相性を見るポイント
保護犬との出会い方でいちばん大切なのは、相性を見ることです。相性とは、「好きかどうか」だけではありません。犬の性格や必要なケアと、迎える側の生活が無理なく合っているかを考えることです。
初心者が最初に見るべきなのは、犬種や年齢だけではなく、「今の生活に無理なく合うか」だと私は考えます。
たとえば、次のような点を確認してみましょう。
初めて保護犬を迎えるときに確認したいこと
- 人との暮らしにある程度慣れているか
- 散歩の量やペースが家庭に合っているか
- 留守番の時間に無理がないか
- 必要なケアや通院を続けられるか
- 困ったときに相談できる譲渡元があるか
気になる犬が見つかったら、見た目や年齢だけで決めず、普段の暮らしを具体的に聞いてみましょう。
面会・申し込み前に譲渡元へ聞きたいこと
- 家の中では、どこで・どのように過ごしていますか
- 留守番はどのくらいできていますか
- 散歩中に苦手な人・犬・音・場所はありますか
- 食事、排せつ、睡眠で気をつけることはありますか
- 通院中の病気、継続する投薬やケアはありますか
- 脱走防止のために必要な設備はありますか
- トライアル中に困ったときは、誰にどのように相談できますか
強い怖がりや、噛む行動に課題がある犬、持病がある犬を迎えることが悪いわけではありません。ただし、初めて迎える場合は、家庭で対応できる範囲か、必要なサポートや通院を続けられるかを事前に確認しておくと安心です。
大切なのは、迎える側の希望だけで決めるのではなく、「この子が安心して暮らせる環境を用意できるか」で考えることです。

譲渡までの流れ
以下は一例です。講習会、家庭訪問、トライアルの有無や順序は、自治体・団体によって異なります。
- 譲渡条件を確認する
- 講習会や説明会に参加する
- 気になる犬を探す
- 問い合わせや申し込みをする
- 面談やアンケートに答える
- 犬と面会する
- トライアルを行う
- 正式譲渡の手続きをする
自治体では、講習会の受講が必要な場合があります。保護団体では、アンケート、面談、家庭訪問、トライアルなどを行うことがあります。
時間がかかるように感じるかもしれませんが、これは犬の命を守るための大切な流れです。急いで迎えるより、納得して迎えるほうが、暮らし始めてからの不安が少なくなります。
トライアルの注意点

トライアルとは、正式譲渡の前に一定期間一緒に暮らしてみることです。保護犬にとっても、迎える家族にとっても、大切な確認期間になります。
トライアル中は、犬が新しい環境に慣れるまで時間がかかることがあります。初日からなつかない、部屋の隅にいる、ごはんを食べない、トイレを失敗するということもあります。
そのため、最初から「理想の犬らしい行動」を求めすぎないことが大切です。
我が家では、迎えた初日からクレートに毛布を敷き、犬が自分で入れる場所を用意しました。最初は家の中を自由に動き回るよりも、周囲を静かに見られる場所があるほうが落ち着きやすいと感じました。
トライアル中は、犬に早く慣れてほしい気持ちが出やすいですが、まずは安心して休める場所を作ることを優先するとよいです。
トライアル中に気をつけること
- 最初の数日は静かに過ごせる場所を用意する
- 無理に抱っこしたり構いすぎたりしない
- 散歩や食事の様子を記録する
- 困った行動は早めに譲渡元へ相談する
- 家族だけで判断せず、犬の様子を共有する
トライアルは合格・不合格を決める試験ではありません。犬と人が安心して暮らせるかを、落ち着いて見る期間です。
迎えた後の手続き

正式に保護犬を迎えたら、暮らしの準備とあわせて、必要な登録や予防の手続きを確認しましょう。
生後91日以上の犬は、原則として市区町村への登録と、毎年1回の狂犬病予防注射が必要です。マイクロチップに関する特例制度へ参加している自治体では、登録手続きや鑑札の扱いが異なる場合があります。すでに済んでいる手続きと、新しい飼い主が行う手続きを、譲渡元に確認しておくと安心です。
迎えた後に確認したいこと
- 犬の登録方法、鑑札・注射済票の扱いを自治体に確認する
- 狂犬病予防注射と注射済票の受け取り
- マイクロチップの登録情報の変更
- かかりつけ動物病院の相談
- 迷子札・首輪・ハーネスの準備
マイクロチップが装着されている犬を譲り受けた場合は、原則として飼い主情報の変更登録が必要です。ただし、マイクロチップ情報の登録によって市区町村への犬の登録手続きが済んだものと扱われるかは、自治体が特例制度に参加しているかなどによって異なります。
迎える前後には、譲渡元の説明に加えて、お住まいの市区町村の公式案内を必ず確認しましょう。詳しくは、環境省の「マイクロチップ情報登録」と、厚生労働省の「狂犬病予防法の特例」も参考にしてください。
自分に合う保護犬の出会い方
自分に合う保護犬の出会い方は、「どこで探すか」だけでは決まりません。大切なのは、自分の暮らしを正直に見つめたうえで、その犬に合う環境を用意できるかを考えることです。
初心者におすすめなのは、まず自治体や保護団体の情報を見て、譲渡条件や流れを知ることです。そのうえで、譲渡会に参加したり、気になる犬について問い合わせたりすると、具体的なイメージが持ちやすくなります。
- 住んでいる地域の譲渡情報を確認する
- 保護団体の譲渡条件を読む
- 家族で迎える条件を話し合う
- 譲渡会や面会で実際に会う
- 焦らず相性を確認する
そして、保護犬を迎えたいと思ったら、すぐに申し込む前に次の3つを確認してみてください。
- 賃貸契約や管理規約で犬を飼育できるか確認する
- 家族と、世話の担当や留守番時間について話し合う
- 住んでいる地域の動物愛護センターと保護団体をそれぞれ一つ探す
募集されている犬を見る前に、自分の家庭で迎えられる条件を整理しておくことが大切です。年齢や見た目だけで選ぶのではなく、留守番時間、散歩量、必要なケア、他の犬や子どもとの相性を譲渡元に確認してください。
自治体、保護団体、譲渡会、ネット募集には、それぞれ確認しやすい情報が異なります。最初から一つに絞らず、複数の方法を見比べると、自分の生活に合う探し方がわかりやすくなります。
気になる犬が見つかったら、「すぐに迎えられるか」ではなく、「この犬が自分の家庭で無理なく暮らせるか」という視点で相談を進めましょう。
制度や手続きの確認先
保護犬を迎える費用の一例として、わが家で実際にかかった初期費用を紹介しています。


